2014/04/04

アジア最大級ゲームカンファレンスで語られた、東南アジアのゲーム市場における5つのポイント


先日、中国・北京でアジア最大級のゲームカンファレンスGlobal Mobile Game Congressが開催されました。
その中で東南アジアのキープレーヤーたちがあつまる興味深いセッションがTech in Asia上で記事になっていたのでまとめ。

参加パネリストはGoogleのグローバルゲーム部門のトップSergio Salvador氏やSNSプラットフォームmig33のファウンダーSteven Goh氏、ヒットゲームメーカーのファウンダーなど。
ポイントは以下の5つ。



1. 「インドネシア」がモバイルゲーム市場において次の大きなキーとなる
「東南アジア諸国の中で、どこが次の大きなマーケットになるか?」の問いに対するパネリスト達の答えは満場一致で「インドネシア」だった。
主な理由としてあげられていたのは、
・スマートフォンとインターネットの浸透が順調に進んでおり、そのスピードが早い
・人口が圧倒的に多い
・インフラがテクノロジースタートアップのエコシステム構築をサポート出来る位には発達しつつある
・インドネシア国内にはAppleやSamsungに対抗出来るほどの良質で安価なAndroidメーカーが複数存在する

2. Flappy Birdは単なる「まぐれ」だったが、それは大きな可能性を示している
ベトナム人の開発者が1人で作り、アメリカ等で大ヒットしたゲームアプリのFlappy Birdについて、5人中4人が単なる「まぐれ」だと思っていたが、
それは同時にFlappy Birdのようなグローバルでバイラルヒットを起こすゲームが今後も生まれてくる可能性を示したとした。

3. ゲームの言語は英語でもOK
東南アジアにおけるモバイルゲームでは、多言語対応に大きな労力を割くのは非効率である。
既に英語版のままでヒットしているものもあるし、基本的にベーシックな英語しか必要でないものが多いので、基本的には英語のみでいいのではないか。

4. 決済が大きな課題
シンガポールを除いてクレジットカードの浸透率は低いままであり、東南アジアそれぞれの国によってモバイルアプリの決済オプションは大きく異なる。
マレーシアのMOLやタイ2C2Pのような決済サービス会社が現金決済やオンラインダイレクトデビット決済を可能にすることで課題解決しようとしているが、スタートアップにとっては手続き等が煩雑。
Googleがキャリア決済を可能にするまで、小規模開発会社などは苦労が続くだろう。

5.「 東南アジア」は一つの国ではない
東南アジアは一括りに語られることが多いが、EUよりもはるかに多様性がある地域である。
その中では、ほぼ西洋化し、多くの人口が比較的裕福で市街地居住のシンガポールは最も異質な国といえる。フィリピンは西洋の強い影響を受けている一方、インドネシアとマレーシアは世界でも最大級のムスリム国家であったりする。
また中国のAlibabaやTencent、欧米のFacebookやGoogleのようなローカルの巨大テクノロジー企業がまだ存在しないことも特徴だ。



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