イギリスの調査機関On Device Researchが、今年6月半ばにフィリピン国内900人のモバイルインターネットユーザー(スマホ・ガラケー含む)に調査を行った最新レポートが公開されている。
こういったレポートは数値にバラつきがあるので何とも言えない部分もあるが、今年6月に出た最新のニールセンレポートによると、フィリピンのインターネット浸透率は過去4年間で約2倍の52%(2010年は27%)になっており、うち、デスクトップからインターネットにアクセスするユーザーは激減しており、2012年後半には63%だったのが2014年には35%になっている。
一方、モバイルデバイスからインターネットにアクセスするユーザーは増加の一途にあり、現在はデスクトップ利用と同じ35%に。
モバイルからインターネットを利用しているフィリピンユーザーは単純計算で約1765万人か。
■スマホ普及率
現在のフィリピンのスマホ普及率は15%と、他の東南アジア諸国に比べると最も低い。
※シンガポール87%, マレーシア80%, タイ49%, インドネシア23%
しかし、フィリピンのスマホ普及はインドネシアとマレーシアを足したスピードよりも早く進むと予測されており、2015年には3倍以上の50%になると予測。
■言語
モバイルインターネットユーザーのうち40%が英語を好み、60%はフィリピーノ(タガログ語など地場の言語)を好む
■言語
■フィリピン人はどのスマホを使っているのか?
現時点ではサムスンのシェアが43%と圧倒的。数%以下の多くのブランドを合計した結果「その他」が29%となっている。次に続くのがソニーの7%、チェリーモバイルが7%。
Huaweiは2015年までにフィリピン国内マーケットシェア10%を目指し、今年6月には低価格帯の機種をローンチするなど力を入れている。Oppo、Xiaomiなども注力。
また、ローカルの"3強"メーカー、MyPhone, Cherry Mobile, Starmobileが$50-250の低価格スマホを提供しており、成長を加速させている。
また、ローカルの"3強"メーカー、MyPhone, Cherry Mobile, Starmobileが$50-250の低価格スマホを提供しており、成長を加速させている。
2013年の携帯電話販売数は2800万台。
うち2290万台(82%)はガラケー、510万台(18%)はスマホであった。
■女性ユーザー
うち2290万台(82%)はガラケー、510万台(18%)はスマホであった。
■女性ユーザー
東南アジア平均と比べると、女性のモバイルネット利用率が高い。
■モバイルネット利用の大多数は若年層
全モバイルネット人口のうち、16-34歳の若年層だけで88%を占める
■ラップトップよりもタブレットが人気
- フィリピン:男性56% - 女性44%
- 東南アジア全体:男性63% - 女性37%
■モバイルネット利用の大多数は若年層
■ラップトップよりもタブレットが人気
Q. モバイル機器以外に現在どのデバイスを所有しているか?
最も多いのはタブレットであった。また、英語話者はフィリピン語のみの話者の2倍以上ラップトップを所有しているという面白いデータも。
■85%が6ヶ月以内に新たな電子機器の購入を予定
■通信キャリアについて
▶元データはこちら
- タブレット 30%
- ラップトップ 25%
- デスクトップ 23%
- スマートTV 7%
- スマートウォッチ 3%
- Fitbitなどのフィットネストラッカー 2%
- Eリーダー 2%
最も多いのはタブレットであった。また、英語話者はフィリピン語のみの話者の2倍以上ラップトップを所有しているという面白いデータも。
■85%が6ヶ月以内に新たな電子機器の購入を予定
■通信キャリアについて
シェアトップはSMARTでシェア54%(利用者数4600万)
2位はGlobeでシェア29%(利用者数2450万)次いでSunなどが続く。
また、SMARTのLTEネットワークは世界でも5番目に遅く、Globeは7番目に遅い・・
■ネットし放題プランを選択するユーザーの増加
あなたが使うモバイルインターネットプランは?の問いに対して、
半数が無制限プランにしているとの答えが。
・スマホユーザーの40%が1日に5時間以上スマホを利用
■80%がFacebookメッセンジャーを利用
どのチャットアプリを週に一回以上利用するか?
1. Facebookメッセンジャー 82%
2. Viber 27%
3. Skype 27%
4. Yahooメッセンジャー 17%
5. Twitter 16%
6. WeChat 15%
7. Line 10%
8. Kakao Talk 9%
9. WhatsApp 8%
また、スマホユーザーの32%が月に6つ以上アプリをダウンロードしているというデータも。
■ソーシャルメディア
■過去三ヶ月に半数以上がオンライン決済を利用
■音楽ストリーミングサービスが人気
1. Facebookメッセンジャー 82%
2. Viber 27%
3. Skype 27%
4. Yahooメッセンジャー 17%
5. Twitter 16%
6. WeChat 15%
7. Line 10%
8. Kakao Talk 9%
9. WhatsApp 8%
また、スマホユーザーの32%が月に6つ以上アプリをダウンロードしているというデータも。
■ソーシャルメディア
フィリピンはなんといってもFacebook大国。
インターネットユーザーの94%がFacebookを利用。アメリカでは54%ということを考えると非常に高いことが分かる。
また、フィリピン人はネット上の消費時間のうち42%、1日に4時間をソーシャルメディアで費やす。中国では1.5時間/日、インドネシアでは2.9時間/日だ。
■過去三ヶ月に半数以上がオンライン決済を利用
Q. 最近三ヶ月以内で利用した決済サービスは?
1. G Cash 12%
2. Paypal 11%
3. Smart Money 10%
4. PayCash by Pesopay 8%
5. BancNet 8%
全人口の73%が銀行口座を持たず、クレジットカード浸透率はわずか3%というなか、Eウォレットが普及し始めている。中でもキャリアのGlobeが提供するG CashやSmartが提供するSmart Moneyが人気。一通SMSを送るだけで利用開始でき、通常のプリペイド利用のように近隣店舗などでチャージし、他のユーザーへの送金や、オンラインショッピングではデビットカードのように利用出来る。
■音楽ストリーミングサービスが人気
Q. どの音楽ストリーミングサービスを週に一回以上利用するか?
1. Spotify 13%
2. Spinnr 11%
3. My Pinoy Radio 10%
4. SoundCloud 8%
5. Radio Republic 6%
6. Amplify 3%
1. Spotify 13%
2. Spinnr 11%
3. My Pinoy Radio 10%
4. SoundCloud 8%
5. Radio Republic 6%
6. Amplify 3%
モバイルインターネットユーザーの半数以上が音楽ストリーミングサービスを利用している結果に。SpotifyはGlobeと提携し、Globeのデータプラン契約者には無料でSpotifyプレミアムサービスを提供開始したことからユーザーが増えている。
▶元データはこちら